マカに含まれる非必須アミノ酸の働き

マカに含まれる非必須アミノ酸の働きとは?

アミノ酸はおよそ500種類も存在していますが、人の体に必要なアミノ酸は20種類です。20種類のアミノ酸が、主に筋肉や内臓を構成するたんぱく質の主原料となりますので、積極的に摂ることで筋力UPや脂肪燃焼効果、美肌・美髪効果などが期待できます。

この20種類のアミノ酸は、9種類の「必須アミノ酸」と11種類の「非必須アミノ酸」に分けられます。
必須アミノ酸は体内で合成することのできないアミノ酸ですので、食事などから積極的に摂取する必要があります。
一方の非必須アミノ酸は体内で合成することのできるアミノ酸です。
だからといって、非必須アミノ酸を積極的に摂らなくて良いわけではありません。
体内で合成できるアミノ酸の量は年齢や生活習慣などによっても減少していきますので、積極的に摂る必要があります。

マカには、必須アミノ酸だけでなく非必須アミノ酸も含まれています。
では、マカに含まれる非必須アミノ酸にはどのような働きがあるのでしょうか?

アルギニン

マカに含まれる非必須アミノ酸の「アルギニン」は、成長ホルモンの分泌を促す働きがあります。
成長ホルモンは細胞の再生や修復を促す働きがありますので、免疫力を高めたり、傷を早期治癒したり、肌や髪の毛の健康維持にも役立ちます。

また、アルギニンには一酸化窒素を産生することで血管を拡張する働きもあります。
血管が拡張すると流れる血液量が増えて、筋力UPが期待できます。
さらに、血液の巡りが良くなることで、肩こりや冷え性などの予防・改善にも役立ちます。
ほかにも、一酸化窒素によって血管が拡張することで勃起力を高めますし、アルギニンは精子の原料でもありますので、男性機能の向上も期待できます。

グリシン

マカに含まれる非必須アミノ酸の「グリシン」は、セロトニンの分泌を増やして、セロトニンから作られる睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を促す働きがあります。
メラトニンは深い睡眠へと導く効果がありますので、メラトニンの原料であるセロトニンを活発につくることで睡眠の質を高めます。
また、グリシンは肌のハリや弾力を維持しているコラーゲンやエラスチンの材料になりますので、積極的に摂ることで肌の潤いを守ります。

セリン

マカに含まれる非必須アミノ酸の「セリン」は、肌の角質層に最も多く含まれるアミノ酸です。これは、角質層にある天然保湿因子の大部分をセリンが構成しているからです。
天然保湿因子は肌から水分を逃さないようにすることで、潤いを保ち、乾燥を防ぐ役割を担っていますので、セリンが不足するとうるおいが低下し、乾燥を招く原因となります。
肌の乾燥は、シワやたるみを悪化させますので、セリンで肌のうるおいを保つことはシワやたるみの予防にもなります。

さらに、セリンはメラトニンの生成を抑える「システイン」に変化します。
メラトニンはシミやそばかすの原因となるメラニン色素となりますので、メラトニンの生成を抑えることでシミやそばかすを予防します。

ほかにも、セリンは神経伝達物質であるアセチルコリンの分泌を促す働きもあります。
アセチルコリンは記憶、認知、運動といった機能に関与しているので、アセチルコリンが不足すると記憶、言語、運動などの機能に支障をきたす恐れがあります。
一例ですが、アセチルコリンが不足すると、集中力の低下、記憶力の低下、運動能力の低下、気分の落ち込み、腸内環境の悪化、便秘、下痢などを引き起こす可能性があります。
とくに、アセチルコリン不足は認知症やアルツハイマー病を進行させる要因の一つと考えられていますので、脳機能の活性化にもセリンの摂取が重要です。

チロシン

マカに含まれる非必須アミノ酸の「チロシン」は、アドレナリンやノルアドレナリン、ドーパミンなどの神経伝達物質の原料となります。
神経伝達物質をつくることで、やる気や集中力を高めたり、うつ症状を緩和したりします。
また、チロシンは長期間にわたり疲労感を覚える「慢性疲労症候群」の改善にも効果があることが判っていますので、疲労回復はもちろん慢性疲労にもチロシンの摂取が効果的です。

さらに、チロシンは髪の毛や皮膚の色素成分であるメラニン色素の原料にもなります。
メラニン色素といえばシミやそばかすの原因となることから悪いイメージがありますが、メラニン色素は紫外線による皮膚ダメージを和らげてガンなどの病気のリスクを軽減してくれる重要な働きがありますので、作られなくなると病気のリスクが高まります。
メラニン色素がつくられると髪の毛にしっかりと色がつきますので、白髪の予防・改善にも繋がります。

シスチン

マカに含まれる非必須アミノ酸の「シスチン」は、L-システインというアミノ酸が2分子結合することで構成されており、美容効果の高いアミノ酸としても有名です。
その理由は、シスチンの働きにあります。
シスチンの働きは丈夫な髪の毛や爪を作ることにあります。
シスチンは髪の毛や爪の主成分であるケラチンの材料になりますので、不足すると爪が割れやすくなったり、髪の毛がパサついたりします。
また、シスチンには美白作用もあります。
シミやそばかすができる原因はメラニン色素がターンオーバーによって剥がれ落ちず、皮膚に色素沈着することにあります。
シスチンはシミやそばかすの原因であるメラニン色素を作る「チロシナーゼ」という酵素の働きを抑制する作用があるだけでなく、肌のターンオーバーを活性化することでメラニン色素の排出を促します。
さらに、シスチンには活性酸素から体を守る働きもありますので、シミやそばかすの原因となる活性酸素の増加を抑制します。
シスチンのこれらの働きから、シスチンは美白に効果的だと期待されています。

アスパラギン酸

マカに含まれる非必須アミノ酸の「アスパラギン酸」は、体内でエネルギーを作り出すTCAサイクル(クエン酸回路)に働きかけることで疲労の原因となる乳酸の分解を促します。
また、アスパラギン酸はエネルギー源となるグリコーゲンの生成を促す作用も持っていますので、アスパラギン酸を摂ることで早期疲労回復、スタミナUPが期待できます。

さらに、アスパラギン酸は体にとって有害なアンモニアを尿と一緒に排出する解毒作用も持っています。
アンモニアが上手く排出されずに血中に残ると、エネルギー生成効率が悪くなります。
アンモニアをスムーズに排出することで、エネルギー生産効率を正常に保ちます。
ほかにも、アスパラギン酸は状況によってカルシウム、カリウム、マグネシウムなどを各組織に届けることで体液バランスを整える働きもあります。
体液のバランスが整うことで、疲労回復がスムーズになり体調を整えます。

グルタミン酸

マカに含まれる非必須アミノ酸の「グルタミン酸」は、うま味成分の一つです。
化学調味料としても有名な「味の素」の原材料でもあります。
グルタミン酸には様々な働きがありますが、まず挙げられるのがアンモニアの解毒作用です。
グルタミン酸は体内のアンモニアを取り込んで、グルタミンを合成することで、アンモニアを無毒化します。そして、無毒化されたアンモニアは尿として体外へと排出されます。
グルタミン酸には利用作用もありますので、より高い解毒作用が期待できます。
体内でアンモニアが蓄積すると体内のエネルギー生産工場であるミトコンドリアの働きが低下しますので、グルタミン酸によってアンモニアを解毒することは疲労回復、体力UPにも効果的です。

さらに、グルタミン酸は神経伝達物質としても働きますので、積極的に摂取することで学習能力や記憶力のUP、認知症の予防効果にも期待されています。
ほかにも、グルタミン酸は心身をリラックスさせてストレスを和らげるGABAを生成する作用がありますので、興奮した脳を静めます。

プロリン

マカに含まれる非必須アミノ酸の「プロリン」は、コラーゲンの生成に欠かせない成分です。
肌の弾力やハリを維持するコラーゲンは、加齢や紫外線ダメージなどによって失われていきます。
また、コラーゲンは肌だけでなく血管や筋肉、骨にも存在します。
コラーゲンは身体の各組織に存在することで、各組織を結び付ける重要な働きを担っています。
プロリンにはコラーゲンの合成を促進させるだけでなく、一度破壊してしまったコラーゲンを修復する働きがあります。
この働きにより、コラーゲンが増えることで、シミやしわ、そばかすを防ぎ、美しい肌を導きます。
また、コラーゲンの生成を促すことで間接と関節にクッションをつくり、関節痛を緩和します。

さらに、プロリンは消化酵素「リパーゼ」を活性化する働きもあります。
プロリンによってリパーゼが活性化されると、脂肪がスムーズに分解されて、エネルギーとして消費されやすくなりますので、内臓脂肪や皮下脂肪の減少が期待できます。
このようにプロリンを摂ることでダイエットの効率もよくなります。

アラニン

マカに含まれる非必須アミノ酸の「アラニン」は、肝機能を高める働きがあります。
というのも、アラニンはアルコールの分解を促したり、アンモニアの解毒作用を正常に維持したりする働きがあるのです。
肝機能が高まると、全身の疲労回復がスムーズになりますので、疲れにくくなったり、スタミナが持続したりといった効果が期待出来ます。
また、アラニンを含むアミノ酸は、肌の天然保湿因子のおよそ40%を占めていますので、アラニンを摂ることで肌のうるおいを守ります。
さらに、アラニンは体内のエネルギーとなるグルコースを作りますので、アラニンを摂って運動をすると疲れにくくなり、運動効率が高まります。
アラニンはリジン、アルギニンと同じく脂肪の分解を促す「燃焼系のアミノ酸」なので、アラニンを摂ってから運動をすると脂肪燃焼効果が高まるというメリットもあります。

非必須アミノ酸はマカで摂取!

このように、非必須アミノ酸には健康面や美容面にとって重要な様々な働きがあります。
非必須アミノ酸は体内で合成できるアミノ酸とはいえ、合成量は年齢とともに減少していきますので、必須アミノ酸と同じように積極的に摂る必要があります。
マカは非必須アミノ酸も必須アミノ酸もどちらも取れますので、アミノ酸の補充には非常におすすめです。
今よりもっと健康な毎日を過ごしたい方は、マカで非必須アミノ酸を摂取しましょう。

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