高麗人参とマカで相乗効果を

高麗人参とは?

高麗人参とはウコギ科のオタネニンジンのことです。
高麗紅参には、炭水化物、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどがバランスよく含まれていますが、最大の特徴は「サポニン」にあります。
サポニンは植物の根や茎などに含まれている苦み成分で、強い抗酸化力を持っています。
高麗人参に含まれるサポニンは「ジンセノサイド」とも呼ばれており、高麗人参特有のサポニンが豊富に含まれています。
また、通常のサポニンは毒性を持っているのですが、高麗人参に含まれるサポニンは毒性がないので多量に摂取しても副作用の心配もありません。
では、高麗人参にはどのような効果が期待できるのでしょうか?

疲労回復

疲労の一因は活性酸素にあります。
というのも、人の身体は生命を維持するためにエネルギーを作ります。
作られたエネルギーを使用するときに利用されるのが酸素で、酸素が代謝されるときに必ず発生するのが「活性酸素」です。
本来であれば、過剰な活性酸素は体内に備わっている抗酸化力によって処理されるのですが、疲労が蓄積すると通常よりも大量のエネルギーが必要になります。
大量のエネルギーを生成するためには、その分、たくさんの酸素が必要になります。
その結果、体内の抗酸化力では十分に処理しきれないほどの活性酸素が発生します。
過剰な活性酸素は健康な細胞や組織を損傷させ、代謝を低下させたり、血行を滞らせたりします。
すると、身体は疲れやすくなったり、疲労回復が遅れたり、思考力や集中力が低下したりします。
高麗人参に含まれるジンセノサイドには強い抗酸化作用がありますので、活性酸素を除去することで疲労回復を促し、疲れにくい身体を維持します。

自律神経を整える

自律神経には活動や緊張時に優位になる「交感神経」と、休息やリラックス時に優位になる「副交感神経」の2つの神経があります。
人の身体は交感神経と副交感神経が交互に優位になることで、心身のバランスを保っています。
ですから、自律神経のバランスが乱れると、自律神経によってコントロールされている血液循環、消化・吸収、体温調節、呼吸などが正常に機能しなくなり、様々な不調が現れます。
具体的には、冷え性、むくみ、肥満、肩こり、腰痛、ホルモンバランスの乱れ、思考力や集中力の低下、イライラ、不安感、鬱っぽくなるなどがあります。
高麗人参に含まれるジンセノサイドには、中枢神経を落ち着かせる「ジオール系ジンセノサイド」と、中枢神経を活発にする「トリオール系ジンセノサイド」がバランスよく含まれています。そのため、交感神経ばかりが優位のときは副交感神経を刺激して、副交感神経ばかりが優位のときは交感神経を刺激することで自律神経のバランスを整えます。
また、高麗人参に含まれるジンセノサイドは血管を拡張して血流を促したり、血液をサラサラにしたりする働きもありますので、血液循環を良くして自律神経のバランスを乱す要因である体の冷えを予防します。

生活習慣病の予防

生活習慣病のリスクを上げる動脈硬化の一因は活性酸素にあります。
活性酸素は脂肪と結びつく性質を持っていますので、増え過ぎると血中の中性脂肪やコレステロールと結びついて、身体にとって有害な「過酸化脂質」をつくります。
過酸化脂質は血管を狭くしたり血管を詰まらせたりして、血液をドロドロにします。
血液の流れが悪くなると血栓ができやすくなり、動脈硬化を悪化させます。
高麗人参に含まれるジンセノサイドには強い抗酸化作用がありますので、活性酸素を除去することで過酸化脂質の生成を抑制します。
また、高麗人参に含まれるジンセノサイドは血中の悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす働きがありますので、生活習慣病のリスクを軽減します。

免疫力向上

上記でも述べたように、高麗人参には自律神経のバランスを整える働きがあります。
自律神経のバランスを維持することで、免疫力の低下を予防します。
また、高麗人参に含まれるジンセノサイドには免疫機能の一つである白血球を増やす働きがありますので、免疫力を強化します。
免疫力が強化されると、風邪やインフルエンザを予防するだけでなく、風邪やインフルエンザにかかったとしても軽度の症状で抑えられます。

このように、高麗人参を摂ることで様々な健康効果が期待できます。
そんな高麗人参と相乗効果をもたらすのがマカです。
マカには高麗人参の効果を高める働きがあります。
ではマカのどのような働きが高麗人参の効果を高めるのでしょうか?

高麗人参の効果を高めるマカの働き

マカにはアミノ酸を始めとしたビタミン、ミネラルなどの栄養がバランスよく含まれていることから、高麗人参と同じく、滋養強壮や体力強化、疲労回復などへの効果が期待されています。
では、マカはどのようにして高麗人参の効果を高めるのでしょうか?

体力強化

マカには必須アミノ酸と非必須アミノ酸がバランスよく含まれています。
アミノ酸は筋肉の原料となるタンパク質を構成しますので、アミノ酸を積極的に摂ることで筋力の低下を防ぎます。
また、マカに含まれる「BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)」はアミノ酸の中でも筋力増強をサポートするアミノ酸ですので、筋力UPが期待できます。
筋力を維持・強化することで体力が強化され、疲労を感じにくい身体をつくります。

自律神経の乱れを緩和

自律神経が乱れると副交感神経の働きが低下して、交感神経ばかりが優位になります。
交感神経が優位な状態が続くと、心身はリラックスできなくなり、さらに自律神経のバランスが崩れていきます。
マカに含まれるトリプトファンには心身をリラックスさせるホルモン「セロトニン」を作ることで、副交感神経を刺激して、乱れた自律神経を緩和させます。
また、セロトニンは睡眠ホルモン「メラトニン」の材料にもなります。
メラトニンが十分に分泌されると質の良い睡眠がとれますので、深い睡眠によって心身の回復をサポートします。
さらに、マカに含まれるカルシウムは血中に存在するタンパク質と結合することで「カルシウムイオン」をつくります。
カルシウムイオンは神経の興奮や緊張などを鎮める働きがありますので、副交感神経を促します。

動脈硬化の予防

上記でも述べたように、マカに含まれるアミノ酸は筋肉量を維持・向上させる働きがあります。
筋肉は体内で熱をつくるだけでなく、作った熱を血液で届ける際のポンプの役割もあります。
また、マカに含まれるアルギニンは一酸化窒素を生成することで血管を拡張し、血液の流れを促す作用を持っています。
マカを摂って血液循環を良くすることで、動脈硬化を予防します。

さらに、マカに含まれるビタミンEには活性酸素を除去する抗酸化作用があります。
増え過ぎた活性酸素は血管内の中性脂肪やコレステロールと結合し、体内にとって有害な「過酸化脂質」を作ります。
過酸化脂質は血液をドロドロにしたり、詰まりやすくしたりして、血流を悪化させます。
ビタミンEの抗酸化作用によって活性酸素を除去することで、過酸化脂質の生成を抑制することでも動脈硬化を予防します。

免疫力を維持・向上

体温は1℃下がると免疫力が30%も低下するといわれていますので、免疫力を維持・向上するためには体温を維持・向上することが大切です。
体温の約40%は筋肉によって産生されているといわれていますので、体温を維持・向上するためには筋肉量が重要です。
マカには筋肉をつくるタンパク質の材料であるアミノ酸が含まれているだけでなく、ビタミンやミネラルなど熱産生を促す栄養も含まれていますので、体温を維持・向上へと導くことで免疫力を強化します。
また、マカに含まれるグルタミン酸は腸内環境を良くすることで細菌やウイルスの侵入を防ぎ、アルギニンは肝機能を高めることで免疫細胞を活性化します。

マカと高麗人参を一緒に摂る!

高麗人参にもマカにもそれぞれ、高い健康効果が期待されています。
しかし、今回ご紹介したように、マカには高麗人参の効果を高め、また反対に高麗人参にはマカの効果を高める働きがあります。
それぞれを単独で摂るよりも、一緒に摂ることでより高い健康効果が期待できます。
今よりもっと体を強化したい方、強い疲労を感じている方、年齢を重ねても若々しくありたい方などはマカ+高麗人参がおすすめですよ。

関連コラムcolumn